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2009年10月 アーカイブ

2009年10月05日

ポルシェ・ミュージアムの密かな見所

メルセデス・ベンツ・ミュージアムに続いて訪れたのが、ツッフェンハウゼンのポルシェ本社前に新たに建設されたポルシェ・ミュージアム。
メルセデス・ベンツと同じシュツットガルトにあるので、Sバーンを乗り継げば1日でまわれるのですが、Fellbachのメルセデス・ベンツ クラシックセンターで時間を使い切ってしまったため、結局2日連続でフランクフルトとシュツットガルト間をICEで往復するハメになりました。


館内に入ると、正面のカフェのガラス越しにワークショップが眺められるようになっているのですが、ここでいきなり1984年のパリーダカール・ラリーを制したポルシェ953を発見!入って早々に度胆を抜く展開です。


しかもその隣には、タルガ・タスマニア・ラリーに出場した911 SC RSが置かれているではありませんか!911 SC RSが見られるとは思っていなかったので、嬉しいサプライズです。


ポルシェ・ミュージアムの目玉は、やはり珠玉のレーシングマシンが一挙に見られること。個人的には、ロスマンズカラーの1987年型ポルシェ961に惹かれました。
この年のル・マンではクラッシュして炎上しリタイアとなった車両ですが、元通りの姿にレストアされて嬉しい限りです。


こちらは1986年のパリーダカール・ラリーを制したラリー仕様のポルシェ959。
ボンネット上面のRothmansステッカーが色褪せていることから、オリジナルコンディションを保っていることが分かります。


もちろんロードバージョンの959も展示されています。
1986年のパリーダカール・ラリーを制し、同年のル・マンではレーシングカーに仕立てた961で総合7位に入賞する快挙を成し遂げたポルシェ959は、やはりグループB世代にはたまらない一台ですね。


訪問した日はちょうどフェリー・ポルシェの生誕100周年を記念した特別展の初日だったため、従業員から寄贈された愛車も展示されていました。
写真のポルシェ928Sは、固定式ヘッドライトとスポーツワゴン風のルーフを備えた特別仕様で、もちろんはじめて見ました。


来場記念のお土産は、ポルシェ・ミュージアム専用パッケージのミニチャンプス製ポルシェ959と911スピードスター、それにスパーク製ポルシェ911 SC RSのラリー仕様です。
パッケージ以外は通常品と同じですが、来場記念のお土産としては最適ですね。


帰り際にワークショップを改めて観察すると、なんと奥にも911 SC RSがもう一台置かれています。グループBのエボリューションモデルとして20台が生産された実車の1割にあたる2台の911 SC RSがあるとは……。さすがにポルシェの聖地ですね。
写真を撮ったときは911 SC RSのほうにしか注意を払っていなかったので、手前に置かれているエンジンが邪魔で仕方がなかったのですが、よく見るとマクラーレンTAGに搭載された1.5リッターツインターボのF1エンジンではありませんか!

個人的には、ガラス越しに見たワークショップが最大の収穫でした。

2009年10月08日

念願のスポーツクワトロS1に対面!

ドイツ自動車博物館巡りのラストは、インゴルシュタットのアウディ本社にあるmuseum mobileへの訪問です。

帰国日の訪問となるため、午前6時45分に飛行機でフランクフルトを発ってミュンヘンで降り、空港から高速バスを使ってインゴルシュタット間を往復し、15時40分発のルフトハンザ便で成田に帰国するというタイトなスケジュールです。


今回インゴルシュタットに行った最大の目的は、museum mobileで8月12日から10月31日までの日程で開催している"DIE QUER-LENKER"の展示を見るため。
きっかけは、夏前に海外のホームページで「museum mobileでアウディ・クワトロとグループBのライバル達の特別展示を行う」という一文を偶然見掛けたことでした。


ミュンヘンはちょうどオクトーバー・フェストの最中ということもあり、日曜の朝イチにアウディの博物館に行くような物好きはいなかったようで、午前9時過ぎに館内に入ってからしばらくは完全に貸し切り状態。
そんな状況下でまず目に飛び込んできたのが、アウディ・スポーツクワトロのロードバージョン。
すでに四半世紀にわたって個人的に欲しいグループBカーの最上位に位置しているのですが、恥ずかしながら実車を見たのはこれが初めて。
オーバーハングの長さとショートホイールベース、そして大きく張り出したブリスターフェンダーが織りなす摩訶不思議なスタイリングは、実に30分近く見ていても飽きないものでした。


これも常設展示されているラリー仕様のクワトロ。タイヤとホイールはスポーツクワトロのものを流用しているようです。


さて、ここからがSpecial exhibitionのはじまりなのですが、いきなり目に飛び込んできたのが三菱スタリオン4WD。
随分マニアックなセレクトだなぁと説明文を読んでみると、この車両はあのアンドリュー・コーワンの所有車と知ってビックリ。この展示車両は三菱自動車が保管している黄色の個体とは別物で、[Racing on] 2004年8月号の特集記事によれば、この車両はR1/R2/T1/T2の4台が製作された同車のうち、コンペティション仕様としてヨーロッパに送られたR1そのもの。細部の違いはあるものの、ほぼ1985年マレーシア・ラリーに出場した状態で保存されていることが分かります。
あまりに興奮しすぎてフロント斜め7:3のカットを撮り忘れてしまったほどです……。


次はお馴染みルノー5ターボ。
ヒストリックラリーに積極的に参戦している車両らしく、程よく使い込まれた雰囲気でした。


このMGメトロ6R4は、ラリー界では有名なフォトジャーナリストのReinhard Klein氏が所有するもの。
イベントにもよく登場する個体ですが、美しい状態に保たれているところはさすがです。


フォードRS200には様々なスペックの車両が存在していますが、展示車両は後に製作された2.1リッター版で、実に700PSのスペックを持っています。


このランチア・デルタS4は、グループBコレクターとしても知られるラリードライバーのA.シュバルツの所有車。
1986年のスウェデッシュ・ラリーとアルゼンチン・ラリーでM.アレンがドライブしたクルマそのものです。


こちらは同じくA.シュバルツが所有するランチア037ラリー。
037と038のコンペティツィオーネを所有しているとは、なんとも羨ましい限りです。


トヨタ・セリカ ツインカムターボも展示されていました。
1986年のアイボリーコースト・ラリーでB.ワルデガルドが優勝した個体そのものです。


このプジョー205ターボ16E2はサファリ仕様のまま保存されているもので、サファリのほか、1000湖とサンレモでT.サロネンのテストカーとして用いられた車両とのことです。


アウディ・ワークスカラーに塗られたクワトロA1はアウディが所有する車両。
大きく張り出したブリスターフェンダーが特徴です。


こちらもアウディが所有するクワトロA2。
現車は開口されていませんが、リアフェンダーのエアインテークが増設されているのがクワトロA1との違いです。


スポーツクワトロのラリー仕様もはじめて見ました。
22台が製作されたラリー仕様のなかでも、この個体は1985年のモンテカルロ・ラリーでW.ロールが2位に入賞したヒストリー付きのもので、もちろんアウディ所有のものでした。


最後に対面したのは、個人的にグループBでもっとも好きなスポーツクワトロS1です。
展示車両は1986年のモンテカルロ・ラリーでW.ロールが4位入賞したもので、現在は完璧にレストアされて様々なイベントで元気な姿を披露しています。
1985年のデビューから実に24年目にして実車をナマで見たわけですが、ほかのグループBマシンとはひと味違う迫力で、どこから撮っても絵になる圧倒的な存在感でした。


帰りのバスの時間が迫っていたので後ろ髪を引かれつつミュージアムを後にしたのですが、3時間にわたってグループBマシンの写真を撮りまくっていたため、なんと4GBのメモリーカードが一杯になってしまいました。館内の監視スタッフにとっては、相当にあやしい訪問者だったことでしょう。

実に12台のグループBマシンが集結した今回の"DIE QUER-LENKER"は、時間的制約がなければ一日中眺めていたくなるような至福の空間でした。

2009年10月24日

世界にひとつのミニカー

「モノ・マガジン」の取材で、デザイナーの奥山清行さんにお会いしてきました。

奥山さんとは、武蔵野美術大学での講演を見に行ったり、K.O 7の新車発表会でご挨拶したことがあるのですが、きちんとお話をお伺いするのはこれがはじめて。

取材自体は、来月発表される新製品についてのインタビューだったのですが、製品自体の話はもとより、自動車をはじめとする興味深いお話をいろいろとお聞きして、ものづくりに対する姿勢に多いに感銘を受けました。

それにしても、奥山さんの眼の輝きとオーラにはいつも圧倒されます。


取材後に「ミニカーファン」の読者限定販売モデル、京商製の1/43 Ferrari Enzo Ken Okuyama Favorite Collectionにサインをしていただきました。

ルーフ部分をカーボン柄にしたモデルは、奥山さんが手掛けたエンツォ・フェラーリのオリジナルの姿。奥山さん曰く「よくフェラーリが許可を出しましたよね」という500台限定のミニカーは、まさに史上最強のケン奥山モデルです。


さらにスパーク製K.O 7のミニカーにも快くサインをしていただき、本当に感謝感激です。
私のミニカーコレクションのなかでも、まさに世界にひとつの特別なミニカーになりました。

現時点では詳しい話は書けないので、11月16日発売の「モノ・マガジン」をご覧ください。

2009年10月27日

今年もFBMに参加します

昨年は、毎年恒例のフランス車の祭典、フレンチブルーミーティング(FBM)においてBX 4TCを初めて展示しましたが、今年もBX 4TCでFBMに参加することになりました。

前回は容量が20リッターしかない暫定の燃料タンクを装着していたため、車山までたどり着けるかヒヤヒヤでしたが、今回は本来の83リッタータンクを復元して搭載してあるので安心して行けそうです。

併せて11月で1歳9か月になる息子もイベントデビューとなるのですが、すでにルノー、プジョー、シトロエンの区別がついているようなので、こちらも準備万端の様子(^_^;)

今年は土曜日から一家揃って参加しますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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